星の舞台からみてる(木本雅彦)

星の舞台からみてる (ハヤカワ文庫 JA キ 7-1) (ハヤカワ文庫JA)

星の舞台からみてる (ハヤカワ文庫 JA キ 7-1) (ハヤカワ文庫JA)

未来にありそうな技術を題材にしたSF作品のひとつ。そのなかでもこの作品は限りなく近い将来を描いていて、今日のWebやTwitterクラウド・コンピューティングの延長線上にあることなのです。

香南は、顧客の死後にweb上の死亡告知やサービスの解約処理を代行するHCC社勤務の25歳。伝説の創業メンバー・野上の死後処理を任された彼女は、謎のメールに導かれ彼の人生を追う。一方、香南のネット上の代理人(エージェント)である〈カナ〉も、野上の代理人(エージェント)である〈ボク〉と出会う。香南とカナの進む先には、野上の遺した世界を揺るがす秘密が……恋に仕事にひたむきな女子がwebとこの惑星(ほし)の未来を拓く。愛と勇気のシステムエンジニアSF!

Web。コミュニケーション。テクノロジー……etc。
作中にいろいろな示唆があるんだけど、ちょっとそれが散逸的になっちゃってる気がしました。長編にしないで連作集みたいな感じだったら読みやすい。
この作品には、コンピュータに関連する業種に就く人へのメッセージがたぶんに含まれています。あとがきにそのまんま書いてありますが、エンジニアへの問いかけです。