松本都というジャンル

アイスリボンの話題をだしやすいのは、アイスリボンが週2ペースで(19時女子プロレスを含めれば週3!)開催しているからだ。アイスリボンの観戦記とTwitterでの選手のやりとりが、さらに話題を豊富にしている。

アイスリボン所属の松本都選手の話。

松本都はよくも悪くも、独特のプロレスラーだ。選手のキャリアはマッスルビーナスのひとりとして、志田光藤本つかさと同時にスタートしている。観た感じではとりわけフィジカルや技量の面で他の選手に大きく劣る*1。不足している技量を独特のキャラクターとムーブメントでカバーしており、それが今の松本都という選手像を構築している。

  • 1月以降、「女子プロレス界のエース」と自称する様になり、その独特のキャラクターで会場人気を不動のものにする。
  • その一方で、12月頃からデスマッチフリークであることを告白する。
  • また、GENTAROや葛西をはじめとしたFREEDOMS所属選手との絡みが増える(これには「金村事件」を理由にFREEDOMSを快く思わないファンから批判の声もある)。

11月27日には、参戦していた佐々木貴を挑発する行動に出た。

  • 2月6日、板橋大会(vs松本浩代戦)では、葛西純と同じゴーグルやバンダナを付けて入場し、「葛西」コールや「キチ○イ」コールを巻き起こした。
  • 4月17日板橋大会で葛西純と遭遇し、「立派なキチ○イ」と公認を受け、「045邪猿気違's」ならぬ「385都猿気違's(サンハチゴ・ミャンキーズ)」を結成。
松本都 - Wikipedia

キャラクター先行型のレスラーは昔から珍しくないけど、前回のアイスリボン道場マッチでさくらえみがそのあたりを突っついたらしい。

さくら「そういうのをそのタッグで、その試合でただ勝っただけ、っていうんだよ。ハム子ともちは負けちゃったかもしれないけど、私は可能性を感じた。何故なら後楽園大会が終わってから、道場に戻って夜中までずーっと二人で練習してた。ね、それを私がたまたま見てただけだと思う?だったら、私の前で努力をしてみなさいよ。簡単なことでしょ。」
本気で説教を始める、さくら。
さくら「アンタは人と違うことをコメントしようとしてるのはすごく分かる。でも、面白くないよ。試合も面白くない。新人達がどんどんデビューしてきて、これからデビューする人も居て。このままだったら、ホントに居場所がなくなると思う。去年と同じ事をずーっとやってんの。成長してない。そんで、その事に気付いてない。だったら、しばらく試合を休んで、練習に集中して、また戻ってきたらいいんじゃないかな?」

Twitter上で、「試練」だとか「試練ではなく最後のチャンスです」といったやりとりが繰り広げれているのを見て、何のことだと思って調べたら、そういうことらしい。次回5/11の道場マッチのメインでさくらえみと松本都による20分アイアンマンマッチが決定した。20分間で多くギブアップ&フォールを奪うかで勝敗が競われる。

松本都は嫌いではないけど、観客としてみると他の選手より満足度にムラがあるのは確かだ。葛西純との絡みはどれも面白かったけど、ほかはちょっと……なことが、僕は多かった。

技量・スタミナがなく、持ち前のキャラクターさえ否定されかかっている状況での20分間アイアンマンマッチは、試練であり最後のチャンスでもあるのだと思う。この試合形式は、たぶん他の誰よりも松本都に向いていない。そういう条件のもとで都が何を見せてくれるのか楽しみではある。

*1:さくらえみがある時期、ツイキャスアイスリボン道場での練習を流していて、松本都の運動能力は他選手と比べても明らかに劣って見えた