gvim, gedit, どっち?

Vimテクニックバイブル 〜作業効率をカイゼンする150の技
そういうキーワードで検索してこのブログを読みに来た人がいる模様。どっちだろう?まあ、この手の疑問はUbuntuFedoraを日常使用するOSに決めたり、決めたいと思っている人だと思う。僕自身がそうだったので……。
結論からいえば手に合うほうを使えばいい。僕自身、他人を導けるほどUbuntuにもLinuxにもテキストエディタにも精通していない。
Windowsではサクラエディタを偏愛し、terapad秀丸を毛嫌いしてきた。その理由はサクラエディタの使い方を一番よく知っていたからで、秀丸terapadが劣るとは思っていない。
それでいいのだと思う。gvimとgeditには、それぞれに優れた点と劣る点がある。それを理由に選んでいいし、なんとなく程度で選んでもいい。作業してて気持ちいいエディタを使うのが何よりいいことだと思う。

僕自身は今はgvimに落ち着いた。明確な理由は特に無いが、強いて挙げれば半年以上emacsを使い続けてみたけど、elispによる設定ファイルをコピペではなく自分で編集できる気がしなかったためだと思う。anythingに触れずじまいで放り出したのも多分ある。そういうわけでemacsへの関心をだいぶ失ってしまったけど、geditに関してはUbuntuを使い始めた当初、普段使いのエディタにできないか模索したことがある。僕がわかる範囲でgeditとgvimを比較してみる。

geditの特徴

デスクトップにGNOMEを採用しているLinuxディストリビューションなら、たいてい始めから入っているのがgedit。
もっとも特徴的なのは、Windowsの一般的なアプリケーションで採用されているキーバインドがほぼそのまま使えることだ。たとえばCtrl+Cでコピー、とかね。だから、Windowsユーザが無理なく使えるエディタのひとつである、とはいえる。
Python等による機能拡張ができる点も良い。標準でもWindowsのメモ帳よりははるかに高機能、ではあるが、拡張機能を有効にするとサクラエディタ等に匹敵する程度の使い勝手が得られると思う。
難点は拡張機能や使い勝手をよくするノウハウを少し得にくいことかな。ネットで調べても、英語・日本語関係なく、情報はあまり多くない。あと、ほんの少し重いかな、と思うこともある。もうひとつ、これは難点というほどではないけど、Ubuntuで使用可能なアプリケーションの多くは、Windowsと同じキーバインドがたいてい使える。LXDEXFCEで標準採用されているleafpad*1などのエディタなども同じ。

gvimの特徴

emacsと並んで独自のキーバインドが大きな特徴だ。
ファイルを開く、保存する、コピー、切り取り、貼り付け、範囲選択、エディタを終了する、これら全ての操作がWindowsで一般的なキー操作ではできないようになっている。だから、習得には少し手間取るということだ。
その対価として非常に高い拡張性、それらの情報の得やすさ、軽快な操作感が手に入る。プログラミングや設定ファイルの編集に適しているのはもちろんで、メモ程度や文書作成まで特に不満なく行える。
個人的にはemacsではなくgvimを使っている理由に、カスタマイズしない標準状態でも、そこそこ使えるという点があった。もうひとつ、Windows向けバイナリとして配布されているkaoriya版gvimの出来が標準構成でかなり使える、という理由もある。職場はWindows、家はUbuntuなので、同じソフトがほぼ変わらない使い勝手だというのはいいことだ。
あと、仕事でサーバ上でviを使って作業しなければならないときにgvimに慣れていれば、ちょっとした人気者になれるかもね。

あえてgeditを使ってみてほしい

現在、geditしか使っていないので、ややgeditよりの評価になってしまうけど、ネット上のgeditの情報がもっと豊富にあってほしいと思うところもある。Ubuntuを啓蒙して回りたいとは思わないけど、タダだから、とか流行っている、という理由でUbuntuに興味を持つユーザは多い。Windowsで一般的にあったソフトの代替品を確認し憂いなくUbuntuへ移行することを誰もが望むけど、高機能エディタの選択肢がemacsgvimしかない、ではやっぱりいかんのではないかな、と思うのだ。ギークな気分でvimemacsを使いこなしてみたい気持ちはわからないでもないけど、ユーザ本位に考えれば新しくキーバインドを覚えろ、というのは酷だ。

*1:こっちは本当にWindowsのメモ帳なみだけど